日本口唇口蓋裂協会理事長あいさつ

~先天的な口の病気のこどもたちにほほえみを~

日本口唇口蓋裂協会は1992年1月に民間の非営利団体として発足いたしました。

 

口唇口蓋裂は、我が国では500~700人に一人の割合で発生するといわれる先天性の病気です。

 

医療技術の進歩により、適切な治療を受ければ多くのお子さんは機能的な障害なく生活を送ることができますが、現在もこの病気に対する偏見や差別、誤った知識などにより精神的苦痛に悩む方々が多くおられます。

 

本協会では、書籍の発行や電話相談などを通じて正しい知識の普及とともに、術後の言語訓練サポートなど、患者さまやご家族の悩みや苦しみに寄り添った活動を行っています。

また、海外においては、貧困により治療が受けられない子供たちに無償手術や経済援助を行うなど、これまでに21の国と地域において延べ6,000人の患者さまを支援して参りました。

更に、支援国における医療体制の向上を目的に、現地での医療教育に加え、医療従事者育成に向けた留学生の受け入れも行っています。

 

これらの活動は個人・法人の皆様からの寄付はじめ、歯科治療で撤去された金歯・銀歯の金属リサイクル収益、寄付型自動販売機の売り上げの一部による寄付など、多くの方々の篤志により支えられています。

 

本協会はこれからも患者さまとご家族が笑顔で暮らせる社会の実現を目指して活動を行なってまいります。

今後とも日本口唇口蓋裂協会に対し、一層のご支援、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

 

2020年9月

 

日本口唇口蓋裂協会 理事長 水野明久